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「Reスキル講座って何?」
「国が認定しているスクールということ?」
「受講すると補助金がもらえるの?」
「リスキリング支援とは何が違う?」
社会人になってからITやデジタル分野について学ぼうとすると、こうした制度を目にすることがあります。
特に分かりにくいのが、
第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)
専門実践教育訓練給付金
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
の違いです。
名前だけ見ると同じような制度に感じますが、実はそれぞれ別の仕組みです。
「国の制度だから受講料が必ず安くなる」と思ってしまうと、制度を勘違いする可能性もあります。
そこでこの記事では、
- Reスキル講座とは何か
- どんな講座が対象なのか
- 誰が利用する制度なのか
- 教育訓練給付との関係
- リスキリング支援事業との違い
- 講座を選ぶときに注意したいこと
- CGなどのデジタルスキルを学びたい場合はどう考えるか
まで、初心者向けに分かりやすく解説します。
※制度内容は2026年10月時点で確認したものです。制度や指定講座は変更される可能性があるため、実際に利用する際は経済産業省・厚生労働省・ハローワークなどの最新情報をご確認ください。
第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)とは?
「第四次産業革命スキル習得講座」は、経済産業省が運営する認定制度です。
一般的には、
「Reスキル講座」
とも呼ばれています。
経済産業省は、IT・データを中心とした将来の成長が見込まれる分野で、社会人が高度な専門性を身につけてキャリアアップを図るための専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する制度と説明しています。経済産業省
つまり、
社会人向けの専門的な講座について、一定の基準を満たしたものを経済産業省が認定する仕組み
と考えると分かりやすいでしょう。
Reスキル講座は「スクールの名前」ではない
ここは最初に理解しておきたいポイントです。
Reスキル講座という名前の学校があるわけではありません。
さまざまな教育機関や企業が提供する講座の中から、一定の要件を満たしたものが、
「第四次産業革命スキル習得講座として認定される」
という仕組みです。
2025年10月1日時点の経済産業省の一覧では、IT分野だけでも316講座が掲載されていました。経済産業省
つまり、
スクール
↓
複数の講座を提供
↓
その中の一定の講座がReスキル講座として認定
というケースがあります。
そのため、
「このスクールがReスキル対象だから、すべてのコースが対象」
とは限りません。
確認するときはスクール名だけではなく、講座単位で見ることが大切です。
なぜ「第四次産業革命」という名前なの?
少し難しい名前ですよね。
第四次産業革命とは、AI、IoT、ビッグデータなどのデジタル技術によって産業や社会が大きく変化していくことを表す言葉として使われています。
こうした変化に対応するためには、社会人になった後も新しい技術や専門知識を学ぶ必要があります。
そこで2017年に創設されたのが、第四次産業革命スキル習得講座の認定制度です。経済産業省
「学校を卒業したら勉強は終わり」
ではなく、
社会人になってから新しい専門スキルを身につけ、キャリアアップにつなげる
ことを想定した制度なのです。
Reスキル講座ではどんなことを学べる?
Reスキル講座は、何でも認定対象になるわけではありません。
2026年の経済産業省資料では、IT分野について、
- ビジネスアーキテクト
- デザイナー
- データサイエンティスト
- ソフトウェアエンジニア
- サイバーセキュリティ
など、DX推進に関係する分野が認定対象として示されています。基礎・初級のITスキルは対象外です。経済産業省
つまり、
「パソコンの基本操作を覚える」
というレベルよりも、
仕事やキャリアにつながる専門的・実践的なデジタルスキル
を身につける講座が中心です。
Reスキル講座は初心者向け講座とは限らない
ここも重要です。
「国が認定している講座なら、初心者にも分かりやすそう」
と思うかもしれません。
しかし、Reスキル講座は専門性のある教育訓練を認定する制度です。
そのため、
Reスキル認定=完全初心者向け
という意味ではありません。
講座によって、
必要な知識。
対象者。
受講条件。
目標とするスキルレベル。
などが異なります。
講座を選ぶ際には、
「認定されているか」
だけではなく、
自分の現在のスキルでも受講できるのか
を確認しましょう。
Reスキル講座なら受講料が必ず安くなる?
ここが一番間違えやすいところです。
Reスキル講座として認定されていること自体が、受講者への給付金を意味するわけではありません。
Reスキル講座は、あくまで経済産業省による講座の認定制度です。
一方、
「条件を満たした人に受講費用の一部が支給される」
という仕組みとして、厚生労働省の教育訓練給付制度があります。
この2つを分けて理解すると、一気に分かりやすくなります。
Reスキル講座と教育訓練給付は別の制度
整理すると、
Reスキル講座
→ 経済産業省
→ 専門的・実践的な講座を「認定」する制度
教育訓練給付制度
→ 厚生労働省
→ 一定の条件を満たす人が指定された教育訓練を受けた場合に、教育訓練経費の一部を支給する制度
です。
ただし、この2つには関係があります。
第四次産業革命スキル習得講座は、2017年の制度改正によって、厚生労働省の「専門実践教育訓練給付制度」における指定対象へ追加されました。経済産業省
現在も厚生労働省は、専門実践教育訓練の指定講座の中に、デジタル技術の進展に対応した第四次産業革命スキル習得講座が含まれることを案内しています。厚生労働省
つまり、
Reスキル講座として認定
と、
専門実践教育訓練として指定
という2段階を区別する必要があります。
「認定」と「給付対象」は分けて確認しよう
例えば、気になるIT講座を見つけたとします。
そこで、
「Reスキル講座認定!」
と書かれていたとしても、
それだけを見て「自分は給付金を受けられる」と判断するのは早い
ということです。
確認したいのは、
その講座が現在、教育訓練給付制度の対象として厚生労働大臣の指定を受けているか。
そして、
自分自身が給付を受けるための支給要件を満たしているか。
という点です。
厚生労働省も、教育訓練給付金を受けるためには一定の支給要件を満たす必要があると案内しています。厚生労働省
専門実践教育訓練給付とは?
では、専門実践教育訓練とは何でしょうか。
教育訓練給付制度には複数の区分があり、その中でも中長期的なキャリア形成につながる専門的・実践的な教育訓練を対象としているのが専門実践教育訓練です。
対象講座については厚生労働大臣による指定が必要です。
2026年4月1日付けだけでも、新たに303講座が専門実践教育訓練として指定されました。その中には第四次産業革命スキル習得講座も含まれています。厚生労働省
さらに2026年10月1日付けでも、新たに138講座が指定されています。厚生労働省
給付金を使いたいなら「自分が対象か」も確認する
ここも非常に重要です。
対象講座を受講すれば、全員が自動的に教育訓練給付金を受け取れるわけではありません。
受講者側にも一定の支給要件があります。
また、支給申請については、住んでいる地域を管轄するハローワークが窓口となります。厚生労働省
そのため、
「この講座は対象?」
だけではなく、
「自分自身も給付対象?」
まで確認する必要があります。
気になる講座が見つかったら、受講料を支払う前に確認しておくと安心です。
対象講座はどうやって調べる?
教育訓練給付制度の対象講座は、厚生労働省の「教育訓練給付金」のページから案内されている厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システムで確認できます。厚生労働省
スクールの広告だけを見るのではなく、公的な検索システムでも確認しておくと分かりやすいでしょう。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」とは?
ここから、さらにややこしくなります。
スクールについて調べていると、
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」
という制度も出てきます。
これも経済産業省に関係する制度ですが、Reスキル講座認定制度とは別の仕組みです。
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業では、キャリア相談、リスキリング、転職支援などを一体的に行う事業者への支援が行われています。
制度上、対象となるリスキリング費用について、講座提供価格の2分の1相当額を受講者の負担軽減につなげ、さらに転職後1年間継続して就業するなど所定の条件を満たした場合には、追加的な支援が設けられる仕組みです。経済産業省
そのため、スクール広告などで、
「最大○%補助」
といった表示を見ることがあります。
ただし、適用条件は必ず確認してください。
Reスキル講座とリスキリング支援は何が違う?
ここまでを簡単に整理してみましょう。
| 制度 | 主な役割 |
|---|---|
| 第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座) | 専門的・実践的な社会人向け講座を経済産業大臣が認定 |
| 教育訓練給付制度 | 指定講座を受講し、支給要件を満たす人へ教育訓練経費の一部を支給 |
| リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 | キャリア相談・リスキリング・転職支援を一体的に支援 |
つまり、
全部「学び直し」に関係しているけれど、目的と仕組みが違う
ということです。経済産業省
「リスキリング」という言葉にも注意
さらに混乱する理由があります。
それは、
リスキリング
という言葉自体が幅広く使われているからです。
例えば、
「社会人のリスキリング」
「リスキリングスクール」
「リスキリング支援」
「Reスキル講座」
など。
すべて似ています。
しかし、
「リスキリング」という言葉が書いてある=国の特定制度の対象
ではありません。
スクールを調べるときは、
「リスキリング対応!」
という表現だけを見るのではなく、
具体的にどの制度を指しているのか
まで確認しましょう。
「最大○%」だけを見てスクールを決めない
これは特に注意したいポイントです。
スクール広告では、
「最大○%還元」
「受講料最大○%OFF相当」
といった数字が目立つことがあります。
でも、
最大額と、自分が実際に利用できる金額は同じとは限りません。
制度によって、
- 雇用状況
- 転職の意思
- 受講する講座
- 修了条件
- 就職・転職後の条件
などが関係する場合があります。
そのため、
「60万円の講座が実質○万円!」
という数字だけで申し込むのではなく、
自分の場合はいくら負担し、どの条件を満たすと、いつ、どのような形で負担軽減を受けられるのか
まで確認することが大切です。
国の認定講座なら「自分に合う」とは限らない
Reスキル講座として認定されていることは、講座を比較するときの一つの情報になります。
しかし、
国が認定している=自分に一番合う講座
という意味ではありません。
例えば、
「AIについて学びたい」
という人でも、
仕事でAIを活用したい人。
AIエンジニアを目指す人。
データサイエンティストを目指す人。
では、必要な学習内容が違います。
講座を選ぶときには、
制度の対象かどうかだけでなく、
自分の目的とカリキュラムが一致しているか
を見る必要があります。
社会人がリスキリングを考えるときの順番
制度からスクールを探すより、まず目的から考えると分かりやすくなります。
例えば、
STEP1 これから何をしたい?
転職したい。
今の仕事に新しいスキルを加えたい。
副業を始めたい。
クリエイティブ職へ進みたい。
↓
STEP2 必要なスキルを調べる
プログラミング。
AI。
データ分析。
Web。
デザイン。
CG。
など。
↓
STEP3 学習方法を比較する
独学。
オンライン講座。
スクール。
大学・専門教育。
↓
STEP4 使える制度を調べる
Reスキル講座なのか。
教育訓練給付対象なのか。
リスキリング支援事業なのか。
↓
STEP5 費用・期間・キャリア支援を比較する
この順番です。
「補助金があるから、この講座にする」ではなく、「学びたいものが決まった後で利用できる制度を調べる」
と考えた方が、目的と講座がズレにくくなります。
CGや3DCGを学びたい人はどう考える?
ここまで制度の話をしてきましたが、
「CGについて調べていてこの記事に来た」
という人もいるでしょう。
CGや3DCGもデジタルスキルの一つですが、
「CG講座なら全部Reスキル講座」ではありません。
また、CGスクールで「リスキリング支援対象」と表示されていても、それがReスキル講座認定を意味しているとは限りません。
ここまで説明した通り、
制度名を確認することが大切です。
CGを学びたい場合は、制度より先に、
「キャラクターを作りたい」
「ゲームのエフェクトを作りたい」
「映画・VFXに関わりたい」
「3DCGモデラーになりたい」
など、自分が目指したい方向を考えてみましょう。
CGGYMを調べる場合も「どの制度?」を確認しよう
例えばデジタルハリウッドには、3DCGを学べるCGGYMがあります。
CGGYMには、Maya、ZBrush、Substance Painter、Houdini、Unityなど、目的に応じた3DCG学習があります。
そして一部コースについては、経済産業省の**「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」対象講座**として案内されています。
ここで、
「経済産業省」
「リスキリング」
という言葉だけを見て、
「Reスキル講座と同じ制度だ」
と考えないことがポイントです。
制度の対象条件や負担軽減の仕組みを確認したうえで、自分に利用できるものなのか判断しましょう。
関連記事:
「CGGYMとは?未経験から3DCGを学べる内容・コース・料金・仕事につながるスキルを徹底解説」
Reスキル講座を選ぶ前に確認したいポイント
気になる講座を見つけたら、次のような順番で確認すると分かりやすくなります。
- 正式な講座名
- Reスキル講座として現在認定されているか
- 教育訓練給付制度の指定講座か
- 自分が給付の支給要件を満たしているか
- どのスキルが身につくか
- 受講期間
- 総額はいくらか
- 給付・支援を利用しない場合はいくらか
- 修了条件は何か
- 就職・転職支援はあるか
特に制度は変更される可能性があります。
数年前のブログ記事だけで判断せず、公式サイトで最新情報を確認することが重要です。
よくある質問
Reスキル講座は国が運営する学校ですか?
いいえ。
経済産業省が一定の要件を満たす民間などの教育訓練講座を認定する制度です。経済産業省
Reスキル講座なら必ず給付金を受け取れますか?
Reスキル講座の認定そのものと、教育訓練給付金の支給は別です。
教育訓練給付を利用する場合は、講座側の指定と受講者側の支給要件の双方を確認する必要があります。厚生労働省
誰でも利用できますか?
Reスキル講座は社会人向けの専門的・実践的な教育訓練講座を認定する制度ですが、個別講座にはそれぞれ対象者や受講条件があります。
また、教育訓練給付などを利用する場合には別途支給要件があります。
Reスキル講座とリスキリングは同じ意味ですか?
同じではありません。
「リスキリング」は新しい職業能力を身につけることなどを指す広い言葉として使われます。
一方、Reスキル講座は経済産業省の特定の認定制度です。
「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」とReスキル講座は同じですか?
別の制度です。
名前が似ていますが、制度の仕組みや支援方法が異なります。経済産業省
対象講座はどこで確認できますか?
Reスキル講座については経済産業省、教育訓練給付制度の指定講座については厚生労働省の講座検索システムなどで確認できます。
2026年現在も新規認定・指定は続いています。経済産業省は2026年4月に第18回Reスキル講座認定申請の受付を開始し、厚生労働省も2026年10月1日付けの専門実践教育訓練指定講座を公表しています。経済産業省
まとめ|「認定講座」と「お金の支援」は分けて考えよう
第四次産業革命スキル習得講座、通称Reスキル講座は、社会人が専門的・実践的なスキルを身につけてキャリアアップするための講座を、経済産業大臣が認定する制度です。経済産業省
ここで一番覚えておきたいのは、
Reスキル講座=給付金制度ではない
ということです。
講座の「認定」。
教育訓練給付。
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業。
これらはそれぞれ仕組みが違います。
「国の制度だから安くなるらしい」
というイメージだけで判断せず、
①自分が何を学びたいか
↓
②その目的に合う講座はどれか
↓
③その講座に利用できる制度は何か
↓
④自分はその支援条件を満たしているか
という順番で考えてみてください。
特にAI、プログラミング、データ、Web、CGなどのデジタル分野では、社会人向けの学習方法もさまざまです。
制度は、学ぶ目的ではなく、
「自分に必要なスキルを身につけるために利用できる選択肢の一つ」
として考えると分かりやすいでしょう。
