お付き合い、結婚、出産など、ライフイベントが変わるにつれて、考えること。
それがマイホーム。
自分の家を持ちたいと、夢をみる方は多いのではないのでしょうか?
その際に検討するのに多いのが、注文住宅・分譲マンションなど。また最近は中古リノベーション物件が人気になっています。
そこで今回は、中古リノベーション物件について説明します。
リノベーションの基礎知識
リノベーションとは家の価値を現在よりも上げるために行う大規模な工事で、renovation(=変革)という言葉もある通り、外観だけではなく、機能面についても向上させることを目的としています。
つまり、リノベーション物件とは大規模な工事を行うことにより利便性や付加価値が高くなった物件のことをいいます。
「リフォームとリノベーションは何が違うの?」
そう思う方もいらっしゃると思うので解説します。まず、簡潔にいうと【元に戻す】がリフォーム、【新たな価値を付加する】のがリノベーションです。
リフォーム
「原状回復のための不具合箇所への対処」とある通り、経年劣化や破損によって、機能的にマイナスとなってしまった部分をゼロの状態に戻すことを指します。たとえば、日焼けしてしまった壁紙を張り替える、古くなったトイレを交換するといった具合です。一般的に不具合の生じている箇所に対して部分的に対処するので、比較的規模が小さいものとなります。
リノベーション
建物が現在提供してくれる価値にプラスαして、新たな価値を付加する改修を指します。たとえば、隣接する和室をリビングと一体化して開放的な空間を作る、間取りを一部変更して在宅ワーク用の書斎スペースを確保するといった具合です。
1つ目の事例で考えれば、和室をリビングと一体化することで家族が集う明るく広いリビング、という新たな価値を提供しています。また、コロナ禍で在宅ワークが急増している昨今では、2つ目のような書斎スペースを新たに設けるリノベーションが注目を集めています。時代の変化に応じた新たな価値や機能を付加できるというのも、リノベーションの特徴と言えるでしょう。
リノベーション物件の需要が高まっている理由
2020年以降、話題の感染症によるリモートワークが増えたことで、家にこだわりを持ち始めた方が多くなったからと言われています。DIYに関しても以前から話題になっていましたが、おうち時間が増えたことで一気に需要が増えました。
ただ、全ての人がDIYをできるわけではないですし、DIYをするならそれなりの知識を持っていないと逆に家をダメしてしまう可能性もあります。さらに、余計なコストがかかる可能性もあります。
そのため、家の利便性を高めたリノベーション物件に注目が集まったと考えられています。
メリットとデメリット
〇リノベーション物件のメリットは下記の通りです。
・ライフスタイルに合わせてオリジナリティーのあるオシャレな家を実現できる
・新築よりも低コストで購入できる
・物件の選択肢が広がる
国土交通省の調査では、中古戸建ての購入資金は2,585万円で、分譲戸建ての購入資金が3,581万円、注文住宅(新築)は4,615万円なので、約1,000万円以上やすいことが分かります。
また設計が自由であるため、オシャレな家を実現することも可能なため、おしゃれを好む方の人気が強い傾向があります。さらに、本来選択肢として外してた立地の良い物件にも住むも可能になります。
×リノベーション物件のデメリットは下記の通りです。
・構造によって変更できない
・すぐに住めない
・築年数によって出費が増える
・ローンや控除など費用面で注意が必要
リノベーション物件は大規模な工事を行うため、一般的に4ケ月から6か月程の期間が必要です。その間、他のところに住む必要があると覚えておきましょう。
中古物件の内見に行った際、表面上の内装や設備は築年数の割に綺麗だと思うかもしれません。しかし、いざリノベーションのタイミングで床や壁を剥がしてみたら、配管が錆びていたり土台が腐っていたり思わぬ老朽化が進んでいる場合もあるのです。家の耐久性に影響するものであれば、想定外の補修工事を行わなければならないことも。住んでから排水管が破裂したという事例もありますので、購入する前に築年数をチェックするのはおすすめ。さらに、家の間取りなどは変更できないので、事前に要望と合わせて出来るかどうか確認することも必要です。
※合わせて注意したいのが耐震性。1981年6月以降に建築確認を受けた住宅については「新耐震基準」が適用されていますが、それ以前に建てられた住宅は「旧耐震基準」しか満たしていない可能性があります。築古物件を検討する際には、耐震診断や耐震補強が行われているかもチェックしておくのがおすすめです。
※住宅ローン控除の適用条件を満たすかどうかも要注意。中古物件で住宅ローン控除を適用する場合、一定の耐震基準を満たすことが条件とされており、木造住宅で築20年以内、耐火建築物(鉄筋コンクリート造マンションなど)で築25年以内の物件であることが求められています。築年数が古い場合でも耐震基準適合証明書の取得など、一定の条件を満たせば控除を受けられますが、所定の手続きや検査が必要。
まとめ
今回は、リノベーション物件の基礎知識やメリット・デメリットを紹介しました。自宅選びは人生の大きな決断を要するものであり、一生に一度の大きな買い物なので慎重に考えて選ぶことが大切です。
在宅ワークが増えたこの時代、家にお金をかけて充実した生活を送りたい方、ご夫婦やご家族には特にリノベーション物件はおすすめです。