家が欲しい。
恋愛~結婚~出産し順調な生活。次に考えるのはマイホームなど、家についてではないでしょうか?
しかし現実、
「日常にお金がかかる」
「教育資金を残さないと」
「老後2000万問題が」
など、購入に踏み込めない方が多いです。
そのような悩みを持つ方、賃貸併用住宅という言葉を聞いたことがありますか?実は、自宅を持ちつつ家賃収入を得る方法があるんです。
そこで今回、賃貸併用住宅についてご紹介します。
賃貸併用住宅とは
賃貸併用住宅とは、1つの建物に自宅と賃貸を併せ持つ住宅のことです。賃貸部分には、アパートやマンションといった居住用の住宅だけでなく、店舗やオフィスなども含みます。
一般的に賃貸併用住宅を建築する目的として、自宅に必要な間取りを確保したうえで余ったスペースを人に貸すなど有効活用して家賃収入を得ることです。つまり、自宅が賃貸収入を生むようになります。
賃貸併用住宅の特徴は、賃貸物件の設計や間取りは様々で複数の設計プランがあり、家族構成や土地の広さ、様々な生活スタイルに沿った最適な間取りや建築プランを考えることができます。
持ち家として設計する方はもちろん、手放す必要がない土地を持て余してしまう場合でも、自分が住みながら賃料収入でローンを返済することができるため、土地活用方法として選ばれることも多いんです。
メリット、デメリット
賃貸併用住宅のメリットは、賃貸併用住宅を建てることで住宅を賃貸物件を同時に手に入れることができ、建てる際には住宅ローンを適用できる点です。
さらに、住宅ローンの返済は家賃収入からできるため、自分で手出しすることなく低い金利で住宅と賃貸物件を取得できます。
もう少し、詳しく見ていきましょう。
〇 住宅と賃貸物件を同時に建てられる
賃貸併用住宅は、住宅と賃貸物件を同時に取得することが可能です。
また、賃貸物件は普通に賃貸にも出せますし、最初は二世帯住宅の1つとして利用して後ほど賃貸に出すこともできます。その逆に、最初は賃貸物件として後に子や孫が生活する住宅としても利用できるでしょう。
子供に譲ろうと思っていても、将来子供や孫が家を譲ってほしいかってわからないことですよね。
そのような不安に対して、このように住宅の使い方や生活を柔軟に変えられることは、大きなメリットといえるでしょう。
〇 家賃収入や二世帯でローンを返済できる
賃貸併用住宅は、住宅ローンを適用しながら家賃収入で家を建ててローンの負担を軽くすることが可能です。
設計プランや間取り、相場によっては家賃収入だけで住宅ローンの返済が可能で、上手くいけば住宅ローンの返済額を家賃収入が上回るケースもあります。住宅ローンの負担を軽くしたい、手出しをあまりせずに家を建てたい人には向いているでしょう。
また、賃貸併用住宅は家賃収入でローンの返済をしつつ、老後の資金を貯めることが可能です。住宅ローンの返済が終われば、自宅にそのまま住み続けているだけで、資産として家賃収入が入ってきます。
他にも、所得税や相続税、固定資産税などの節税をしたい方にはおすすめです。
〇 確定申告で所得税を節税できる
住宅ローンを適用して賃貸併用住宅を建てた場合、条件を満たせば住宅ローン控除の適用が可能です。家賃収入も赤字の場合には損益通算ができますので、確定申告の際には所得税を節税できます。
〇 相続の際に相続税を減税できる
賃貸併用住宅は、相続の際に賃貸部分にかかる相続税は居住部分よりも抑えることができるため、相続税の節税が可能です。
具体的には、以下で評価額を算出します。
自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
賃貸併用住宅にもデメリットがあります。自分の住居と賃貸物件を一緒にすることは、住宅ローンの負担を軽くしたり将来的に二世帯住宅として利用したりできる一方で、住居と収入減を同時に失うリスクもあります。
では次に、デメリットについても説明します。
× 家賃収入の利回りが小さい
賃貸併用住宅は、アパートやマンション経営と比較して家賃収入が少ないです。
自宅部分があることでスペースが狭くなるからですが、建築費用や収入から計算すると利回りは単純に小さくなります。老後の安定した収入とまではいかない点には注意しておきましょう。
× 売却が難しい
賃貸併用住宅は、住宅と賃貸物件が1つになっていることから、売却が非常に難しい物件の扱いとなります。賃貸のみを売却したり、その逆の住宅のみを売却したりすることも難しく、買い手もつきにくいのが現実です。
また、ローンを返済できなくなった場合には、手放すために売ることも難しくどうにもできないケースもあるかもしれません。
× 入居者と距離が近くプライバシーが守られない
自宅と賃貸物件が一緒の敷地にある賃貸併用住宅は入居者とオーナーの距離が近くプライバシーが守られず、お互いに住み心地が悪いケースがあります。
間取りや設計で多少はどうにかできるかもしれませんが、同じ建物内に住むためプライバシーを確保できない可能性がある点には注意が必要です。
この部分は、男性は気にしなくても、女性が気にしてしまいストレスとなるケースも多く、夫婦での話し合いは不可欠です。
対策として、管理は管理会社に依頼したり、居住階を分けて顔を合わせないように工夫したりすると良いでしょう。
マイホーム、持ち家どちらがお得かといった話が尽きない世の中、賃貸併用住宅も1つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか?