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マイホーム=住み続ける考え以外の考え方を知ろう

投稿日:2022年10月15日 更新日:

一人暮らしをはじめ、お金のことを考える際に大体の人が悩むこと。

「賃貸とマイホーム、どっちがいいんだ?」

これは、永遠のテーマですよね。

その人の理想、背景、ライフイベント等によって異なるため、何を選択するのが正しいかは分かりません。しかし、今回考えてほしいのは

マイホーム=35年以上ローンを払って住み続ける

と思っている方。

実は、価値の高い家を選んだり、住み替えをするという考え方もあるんです!

 

リセールバリュー

不動産に詳しい人でないと、リセールバリューという単語を聞くことはなかなかないかもしれません。リセールバリューは、マンションの資産価値を表す数値です。

まずは、マンションを購入するなら押さえておきたいリセールバリューについて詳しく解説します。ずばり、リセールバリューは物件を売却するときの価値

築10年前後のマンションの中古流通価格を新築分譲時の価格で割った数値です。購入額を基準の100として、パーセンテージで表します。数値が大きいほど中古流通価格が高いことになるので、新築時の価格を維持し続けられているということになります。

マンションは不動産であるため、価値がゼロになることは考えにくいです。しかし、築年数が長くなってニーズが低下してしまうと、リセールバリューが下がってしまうため注意が必要です。リセールバリューが低い物件は売却するときに価格がつかないうえに、流通性も悪いとされています。

反対に、リセールバリューが高い物件は売却時に買い主が早く見つかり、購入時よりも高い価格か同等の価格で売却できるというメリットがあります。

つまり、将来売却を検討しているマンションの場合は、リセールバリューが高い物件を選ぶことが肝心です。

 

値段が高くてもリセールバリューが高い物件を選ぶべき?

マンションの購入時はリセールバリューの高さがひとつの判断基準になりますが、リセールバリューが高い物件は価格も高い傾向にあるため注意が必要です。

リセールバリューが高いマンションの条件は後述しますが、アクセスや周辺環境がいい物件が多いです。そのため、ご自身が購入するときの価格も水準より高く設定されていて購入を迷ってしまうこともあるでしょう。

大前提として、マンションは無理のない金額の物件選びと住心地が最優先です。リセールバリューの高さを優先してしまい、「ローンの支払いが高すぎて生活が苦しい」「自然が多くてのんびり子育てできる街を希望していたのに、駅前の繁華街に住宅を買ってしまった」ということになってしまえば、思い描いている暮らしは実現できないでしょう。

将来の売却を見据えてマンションを購入することは重要ですが、何よりも優先すべきなのは「家族と快適に暮らすこと」です。リセールバリューが高い物件であっても、価格が高くて購入が厳しい場合や希望の条件に合わない場合は、ほかの選択をすることもひとつの手です。

リセールバリューを最重要視するのではなく、同じような条件の物件があるときはリセールバリューの高さを判断材料のひとつにする程度の認識で構いません。

 

一番は、家族の希望や暮らしやすさを家族で共有すること、優先順位は何なのか、出口戦略についてどのように考えているのかを明確にした上で第一にマンションを選んでいきましょう。

 

住み替え事情

結婚、出産、子どもが自立して老後にスペースが不要となる。

ライフイベントによって必要な間取りも変わります。そのため、賃貸でもマイホームでも住み替えが必要となることがあります。

賃貸住宅の住み替えであればそれほど難しいことではありませんが、ご自身で所有されているマイホームとなると少々事情が変わってきます。

・旧宅を売ってから新宅を探すべき?
・そうなったら住み替えの間はどこに住めばいい?
・旧宅の住宅ローンが残っていたら?
・旧宅が売れなかったら?

・住み替えはやり方を間違えると大出費になる?

という不安があるではないでしょうか。

そこで、何かと心配が尽きないマイホームの住み替えをスムーズかつストレスなく完了するために必要な情報を網羅していきます。

住み替えには、大きく4種類の順序があります。

 

1.売り先行
売り先行とは、旧宅を売りに出して売却を完了してから新宅を購入する住み替えのことです。旧宅を売りに出して売却、その代金を新宅購入の足しにできるので、資金的な余裕がなくても住み替えができるため手軽さが魅力です。また、旧宅の売却のメドが立ってから新宅の購入を進めていくため、旧宅売却に期限を設ける必要がなく、急がず売却に取り組めるのもメリットです。

その一方で売り先行は売却完了後に新宅がなかなか決まらなければ、一時的な仮住まい必要になる可能性があります。

 

2.買い先行
新宅の購入を先に行い、そのあとから旧宅の売却を進めるという住み替え順序です。

この場合、旧宅を所有したまま新宅を購入するため、一時的とはいえ2つの不動産を所有することになります。旧宅の住宅ローンがまだ残っている状態で新宅の住宅ローンを組むと、同時に2つの住宅ローンを返済することになります。

このことからもお分かりのように、買い先行は資金に余裕のある方向けの住み替え順序です。事実、買い先行で住み替えをする人の多くは資金に余裕のある人で、魅力を感じる新宅と出会ったから住み替えるといった動機から住み替えを検討しているようです。

資金的には大変な面もありますが、すでに新宅があるので旧宅が売れたタイミングにかかわらず引っ越しが可能なので、仮住まいを用意する必要はありません。

 

3.同時売却&同時購入
売り先行と買い先行には、メリットとデメリットが相反する関係性があります。こうなってしまうのは、売り買いどちらが先行したとしてもタイミングにずれがあるからです。それなら旧宅の売却と新宅の購入を同時に進めれば良いのでは?というのが、同時進行の住み替えです。

旧宅の売却活動と新宅選びを同時に進め、旧宅が売れて引き渡したのと同時に購入した新宅に引っ越すことができれば、これは間違いなく理想的です。

理想はあくまでも理想なので、この形を追い求めることは構いませんが、実際にはなかなかそうはいかないことが多いです。

 

4.切り離し
旧宅の売却と新宅の購入が連動しておらず(つまり切り離されている)、購入した新宅に自分のタイミングで引っ越しをして、旧宅の売却を特に急がずにこちらも落ち着いたら自分のタイミングで売却活動をする形です。

2つの不動産取引が切り離されているので住み替えとは呼べないかも知れませんが、資金に余裕がある人専用の住み替え順序なので、ある意味こちらも理想的です。

結論、不動産は大きく出費がかかるものなので、多くは売り先行が多いです。

 

税金問題

家の売却および購入時にはそれぞれ税金がかかってきます。まず家の売却を行い譲渡所得が発生した場合、一般的に所得税および復興特別所得税、住民税の課税対象になります。

ただし、買い替えで旧住居の成約価格より高い価格の家を購入した際には、譲渡所得の課税を次回の売却時まで繰り延べられる「特定の居住用財産の買換えの特例」、通称「買換え特例」が適用でき、課税を繰り延べできます。

買換え特例は、非課税になるのではなく、次回売却時まで繰り延べた分が買い替えで取得した住居の譲渡所得に加算され課税される仕組みです。売却時の税金の軽減措置の代表的な1つとして覚えておきましょう。

※買換え特例は居住用財産の譲渡所得の3,000万円の特別控除との併用はできません。

一方、旧住居の成約価格より安い住宅に買い替えた場合、買換え特例を利用すると売却額と買い替え購入額の差額に対する売却したマイホームの取得費用と、譲渡費用との差分割合との差額が譲渡所得として課税されます。計算式では下記(1)から(2)を引いた金額が譲渡所得になります。

(1) 収入金額の計算 売却金額 - 買い買え購入金額

(2) 必要経費の計算 (売却したマイホームの取得費+譲渡費用)×((1)÷売った金額)

 

旧住居で譲渡損失が生じるケースでは、譲渡所得税と住民税を他所得とあわせて損益通算する「譲渡損失の損益通算および繰越控除」を活用し、税金の軽減措置を図ることができます。

また、住宅ローン残高4,000万円を上限に、住宅ローン残高の1%が10年間所得税から控除される「住宅ローン減税」がありますが、「買換え特例」や「譲渡損失の損益通算および繰越控除」との併用ができないので注意が必要です。

税金の軽減控除は上記の3つが代表的なものですが、状況によって優先すべき軽減控除が異なるため、不動産仲介会社などの専門家に相談しながら進めるとよいでしょう。

 

このように、マイホームについてリセールバリューや住み替えを勉強した上で賃貸とどちらが自分に向いているかを考えるのもおすすめします。

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